ラジオ波治療
ラジオ波治療
ラジオ波治療(Radiofrequency
Therapy)は、神経の興奮を抑え、痛みの伝わり方をコントロールする治療法です。
薬や注射だけでは十分に改善しない神経痛・関節痛・慢性疼痛に有効で、体への負担が少ない「低侵襲治療」として、広く行われています。
治療には2種類あり、症状や目的に応じて使い分けます。
神経を温めて伝導を一時的に抑える。
神経を傷つけず、電場刺激で興奮性を調整する。
RF法では、電極先端を約90℃に加熱し、神経の活動を一時的に抑制します。
この加熱により、神経の蛋白構造が一部変性して痛みの信号が伝わりにくくなる状態をつくります。
神経を切断するような「破壊」ではなく、機能を一時的に抑制する可逆的な変化です。
そのため、一定期間(数か月〜1年)で神経機能は再び回復します。
局所麻酔を行い、必要に応じ軽い鎮静を併用
X線透視またはエコーで標的神経を確認し、電極針を挿入
神経刺激試験で位置と反応を確認
針先を約90℃に加熱し、数十秒〜数分間通電
施術後は安静の上、神経学的確認と経過観察
椎間関節性腰痛、三叉神経痛、帯状疱疹後神経痛、仙腸関節性腰痛、頚椎性頭痛など。
強い痛みが続く場合や、再発を繰り返す慢性痛に向いています。
| 効果が現れるまでの期間 | 施術後数日〜1週間以内 |
|---|---|
| 効果の持続期間 | 1か月〜1年程度 (神経再生に伴い効果は徐々に減弱) |
| 特徴 | 再発時に安全に繰り返し可能 |
PRFは、神経を焼かずに電場刺激を断続的に加えることで、痛みの信号を穏やかに抑えます。
温度は約42℃に制御され、組織損傷を起こさず、神経の興奮を「整える」ように作用します。
運動神経や感覚神経を残したい部位(顔面・四肢など)にも適用可能で、安全性が高い治療法です。
局所麻酔または軽鎮静下で施行
透視またはエコーガイド下で電極を神経近傍に誘導
神経刺激試験で位置を確認
42℃に制御されたパルス波を20〜120秒ごとに断続的に照射
帯状疱疹後神経痛、坐骨神経痛、頚部・肩部痛、末梢神経痛、運動神経支配領域の疼痛など。
神経機能を残しながら痛みをやわらげたい場合に選択されます。
| 効果が現れるまでの期間 | 施術後数日〜数週間 |
|---|---|
| 効果の持続期間 | 数週間〜数か月(反復で安定) |
| 特徴 | 神経を温存し、安全性が高く繰り返し行える |
| 項目 | RF (高周波熱凝固法) |
PRF (パルス高周波法) |
|---|---|---|
| 温度 | 約90℃ | 約42℃ |
| 神経への影響 | 一時的な機能抑制(可逆的変性) | 神経温存・興奮性の抑制 |
| 効果の 持続 |
1か月〜 1年 |
数か月(繰り返しで安定) |
| 対象部位 | 椎間関節・深部神経 | 顔面末梢枝・四肢末梢神経 |
| 安全性 | 慎重操作が必要 | より安全性が高い |
| 再施行 | 再燃時に 再治療可 |
複数回 施行可 |
当院では、神経の位置や深さに応じて透視・エコーを使い分けています。
RF・PRFいずれの治療も、診療報酬上は「神経破壊術」の区分で保険算定されます。
ただし、実際には神経を完全に破壊する治療ではなく、機能を一時的に抑制・調整する方法です。
この名称は制度上の分類によるものであり、治療の実態とは異なります。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 低侵襲・短時間 | 局所麻酔で施行可能、入院不要 |
| 即効性・持続性 | RFは長期、PRFは中期効果 |
| 安全性 | 神経を切断せず、画像誘導+刺激試験で位置確認 |
| 適応範囲 | 顔面・脊椎・四肢など幅広い |
| 再施行可能 | 効果が薄れた際に繰り返し行える |
ラジオ波治療は、痛みを抑える力を科学的にコントロールする治療です。
RFは強い痛みに対して長期間有効で、PRFは神経機能を温存しながら穏やかに痛みを抑えます。
当院では、透視・エコーガイドを併用し、安全かつ再現性の高い施術を行っています。
適応疾患によっては保険が適用される場合があります。詳細は診察時にご案内いたします。
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